ぼんやり

 このあいだ休日に、自分の部屋でパソコンとテレビをつけない1日を過ごしてみてわかったんだけど、我が部屋には時計がない。腕時計や目覚まし時計はあるけど、時刻を確認したいときにふっと見やる時計がない。置き時計や壁時計のたぐい。
 ふだん自分の部屋にいるとき、時刻の確認はパソコンかテレビでやっているということだ(テレビ画面の右下に小さく時刻が表示される設定にしている)。
 やあこれは困ったな、パソコンもテレビもつけない生活をするならまずは時計が必要だ、と思ったけど、そこから先は、そもそも時刻を確認する必要があるのかなという領域に突入した。
 休日で外出する予定がない日。To doもなく、特にその日やりたいこともない。そこであえてテレビとパソコンをシャットアウト。昔ものの本で読んだ、江戸時代後期の壁と対面してじっとしている武士をイメージしてそんなことをやってみたのだけど、そういう日は、明確な時間も気にする必要がないのだな。
 とは言え、生きている以上時間の流れのなかに放り込まれているわけで、全く時間を意識しないわけにはいかない。だから窓から外の様子を眺めたり、お腹の空き具合を確かめたりして、なんとなくの時刻を予想しながら過ごせば、なにかの感性が研ぎ澄まされそうな気がする。
 ちなみに、テレビもパソコンもつけずに過ごす人になりたいわけではありません。なんとなくやってみただけ。さらにちなみに、なんとなくパソコンとなんとなくテレビだと、圧倒的になんとなくパソコンのほうが脳のリソースを消費するよ。パソコンつけてだらだらするくらいなら、テレビをぼんやり見ているほうが、次の行動に繋がる。