IQOS

 数週間前からアイコス、加熱式タバコというものに手を出している。初めて吸ったときは少し物足りない気がしたけど、今ではそうは思わない。普通のタバコはもう絶対に吸わないと決めているわけではないので、一日に一、二本吸ってみたりするけど、アイコスに慣れた今、吸ったときの薬品感がすごい。あれは、燃焼促進剤とか、巻紙に含まれる何かとか、添加物の感じだろうか。その点アイコスは、純粋にニコチンを摂取している感じがする。“体にニコチンを摂取するための純粋な作業”というのも何だか気持ち悪い感じだけど、煙管で刻みたばこを吸う感覚に似ていると少し思う。自分的には。無添加
 もし普通の紙巻きタバコは絶対吸うな、アイコスだけで済ませろと言われても、今は可能な状態のように思う。結局私の体は純粋にニコチンだけを所望しているのだ。ニコチン中毒者なのだ。アイコスには紙巻きたばこを吸うときのような、何というか変な醍醐味がないのだから。例えば東南アジアで、化学調味料たっぷりのフォーを食べるときのような。食べたことないけど。
 ニコチンという成分を摂取するだけで事足りている感覚があるので、じわりじわりと摂取量を減らしていけば、このまま変な醍醐味を思い出すこともなく、もしかしたらタバコを止められるのかもしれない。
 5月31日の「世界禁煙デー」勤めている会社は喫煙室が一日閉鎖された。一日だけでも禁煙してみない? という取り組みだ。その日は何となくリフレッシュルームでぼんやり休憩したりした。何もせずただただぼうっとした。それはそれで体を休めている感覚があって、心地よいかもしれないと思ったりした。