スカスカカニ

 今日の晩ごはんは家でカニ鍋。両親は、ときどき市場のようなところでカニを買ってきて、「カニ買ってきたー」と嬉しそうにするが、とにかくカニ運がないというか、カニセンスがないので、いつもスカスカのカニである。ところが今日のやつは、なかなかのやつだった。それほどいいものではないであろうが、ちょっとテレビで見るような、だらーんと身をぶら下げて、下からあんぐり食べるような食べかたができたよ。
 何か物事をやるときに、きっちりやりたいという心持ちが強すぎると、どうしようもない心の流れにより雑になってしまった途端、それを投げ出してしまいたくなるが、たとえ予定より大幅に雑になったとしても、何かをやり遂げると気持ちがすっきりするものである。そして、やり遂げることには意味があるのである。
(“大掃除を振り返って−滝本家一人座談会” 2013年12月29日)