残念な話

 年末に向けてラッシュラッシュ。その前に二連休。別に年末に忙しくなるような仕事でもないけど。
 昨日は昼過ぎに人んちに集合って感じだったんだけど、九時ごろに起き、早めに家を出て色々買い出し。濃いしょうゆラーメンを食べたかったので、昼前くらいに、お目当てのラーメン屋近くのスーパーの駐車場にクルマを停めた。
 駐車場からラーメン屋に歩いて行くと、店先にやたらと花輪なんかが飾ってある。「祝 開店」と。よく見てみると、僕の知らないちょっと阿呆そうな感じの店名だ。一本向こうの通りだったかな? と思いつつ少し足を伸ばしてみたけど、そこにラーメン屋はない。祝 開店の店まで戻って来て、中の様子を伺うと、間違いない、以前あったラーメン屋が変わっている。
 とりあえず店内に入ってみると、店の様式が以前と同じだった。しょうゆ、みそ、しおの濃い系札幌風の店だったんだけど、味噌に特化した気配。しょうゆが目的だったので少し残念だったけど、味噌でもまあよかった(要はとんこつ以外を久しぶりに食べたい)。それに新装開店となると開拓心もあるので食べてみることにした。店名から漂う雰囲気にいやな予感を感じつつ。
 札幌風味噌、すなわち太麺、すなわちサーブに時間がかかる、はしょうがないとして、出てきた味噌ラーメンは、まーまずかった。ラーメンとかピザとか丼物とかカレーライスとか、おいしくないとしてもなかなか「まずい」ってところにはいかない。なぜならまずく作るのがとても難しいから。それが、胸を張って「まずい!」と言えるレベルだった。
 以前、腐った匂いのするもやしが投入されたとんこつラーメンを食べたことがあるけど、今回のまずさは、体に悪影響を及ぼすことが動物的に体感できる感じ。とにかく塩辛くて、少し体の具合が悪くなり、店を出てから自動販売機で水を買ってガブガブ飲んだ。そのあと何を買う予定だったのか、しばらく頭が真っ白になってわからなくなった。
 日曜日のお昼時ということもあって、店には続々とお客さんがやってきていたんだけど、みんな「あれー?」という顔をしていて、でも食ってみるかという感じで注文をしていた。ひとり積極的なお客さんがいて、これまた積極的に店先に出てきていた(ラーメン作れよ)店主とお話ししていたんだけど、どうも元の店から独立、開店したらしい。
 店主はかなり若い感じだった。愛想もよかったし、必死な感じもした。だから可哀想な感じもするけど、「あれー?」から始まった店内の雰囲気は、次第に「二度と来るか」に変わっていったものである。