ちょっと若めの女の人

 十三、十四、十五日と働いて、ようやく今日がお休み。この一週間、全部お盆休みとなっている人も世の中にはいるようで、うらやましい。明日も明後日も、まだ休みなんだね。
 お盆前の二連休が暑いなか活動的だったので、今日のお休みは家でのんびり過ごそうと決めていた。家でのんびり過ごすといっても、だらだらしているだけじゃだめなのだ。家で過ごすとなれば、それはそれでいろいろとやるべきことややりたいことがある。と、格好をつけるとそういうことなんだけど、今日は午前中から無意味にテレビをつけてだらだら眺めたりして、じつにだらだらしていた。「きみにはじつにだらだらしているな」と大山のぶ代声のドラえもんに言われそうなくらい。
 補充しなければいけない買い物が結構あったので、午後からクルマで出かける。まず銀行でお金を下ろして、残高見てちょっと「えっ?」と思ったあと郵便局に行き葉書を買う。年賀状以外の葉書を買うのは何時ぶりだろう。「ちがうちがう、残暑見舞いとかじゃないです。ふつうの葉書ください」と、ちょっと若めの女の人に言いつつも、目についた『見本』の葉書を指差しつつ「これ二枚ください」と言った。スイカの絵のついた葉書。ちょっと若めの女の人は「それが残暑見舞いの葉書なんだけど」というような顔ひとつせず、二枚を百円で売ってくれた。五十円玉二枚で買ったけど、別に律儀なわけではない。たまたま五十円玉が二枚、財布に存在していただけだ。
 そのあと、行きつけのドラッグストアでエタノール(煙管掃除用)、トマトジュース、ウイスキーを買い、いつものラーメン屋に寄ってクルマを下り、入口まで行ったら「都合によりお休みします」だった。再びクルマに乗り、なんとなく北に向かって走り、なんとなく目についたドライブインに入った。おいしそうなものが出てきそうにないドライブインで、なんとなくかきあげうどんを注文したが、揚げたてのかきあげが載ったうどんがでてきた。さくさくとしていて、たまねぎとぷりぷりのエビがおいしいかきあげうどんだった。