思うが侭に生きよ

 似非ゴールデンウイークが終ったあと(鹿児島に行ったのはずいぶん昔のようだ)、わりとハードな連勤が続いて、やっと本日明日と二連休。まあほんとは今日だけ休みだったのを、金星の日面通過のために、明日も無理矢理休み取ったんだけどね。
 仕事以外の細々とした用事が溜まっていたので、本日は朝からそれをこなす。そして午後2時くらいに、ランチ営業が3時で終わりのラーメン屋にクルマで向かう。残念なことに食べログの評価点数が(恐らくある程度は信頼できる方向に)変わってしまって、その店点数がうなぎ上りなのよ。駐車場が6台分だから、とても12時台には行けないわけ。しかも店についてメニューを見てみると「チャーシューメン」に(数量限定)なんて但し書きがついちゃったりしててさ。はー。遅い時間に行ったので、案の定チャーシューメンはおしまいになっていて、仕方なくふつうのラーメン食べた。別に普段はチャーシューメンにこだわりなんてないんだけど、その店のチャーシューはほんとにおいしいの。黒豚でね。物足りないので珍しく替え玉をお願いしたが、ちょいきつかったな。というか替え玉ひとつくらいぺろっと行けるような体に整えていかないとな。
 話は変わって。数年前に買った、リアルマッコイズのLee101が思うような育ちかたをせず、しかも大きめを買って僕はそのあとちょい痩せたので、101なのにまるで501xxみたいなダボっとした感じになっている。気に食わない。また通販でサイズ小さめの101取り寄せようかなと思ったけど、なんかもうええわ。今回は。ユニクロあたりで細めのシルエットのジーンズ物色してみようかと思う。
 Lee 101はですね、僕が20代前半のヴィンテージ・レプリカジーンズ全盛のころ、ものすごいジーンズマニアの後輩がいて、時代は猫も杓子も501全盛だったんだけども、「滝本さんみたいなスッとした人しか履けないやつですよ101は。501なんて誰でも履けるんですよ」と勧められて買ったやつ。そのときは確かに激しく理想的な縦落ちをしたし、スッと履けていた。素敵だったものである。
 ラーメン食べて、ジンを買って家に帰って、部屋でぼんやりとしているときに、「熱帯魚飼ってみたいかもなあ」と思った。僕は小学校のころ金魚飼いにハマったことがある。たぶん高校生くらいまではそうだったんだけど、僕は実にかんたんに物事に熱中し、そういう自分に対し、全く自意識がなかった。今思えばなんとうらやましい性格。
 僕が金魚にハマったと悟ったその日、すでに僕んちの玄関には、じじいが初夏のお祭りでゲットした金魚入りの水槽がなんとなくあったのだけど、ハマったと気づいた僕は早速『金魚の飼い方』みたいな専門書を購入、熟読し、次の日にはバスに乗ってペットショップまで行き、小遣いをはたいてサーモスタッドとヒーターを購入。余ったお金で縁日の金魚すくいでは手に入らないような金魚も買って家に帰ったのであった。サーモスタッドとヒーターを購入した小学生は早速水槽を常時25℃くらいに保つ設定をし、以来僕が飽きるまで、水槽の金魚は夏だろうが冬だろうが、活発に活動していたのだった。
 小学生のときは、向かいの家の種もみを貰ってきて自分ちの庭で稲を真剣に育てようとしたことがあるし、自分用の花壇エリアを石で囲って作ってもらって、花の栄養のために腐葉土を作ろうとしたこともある。ちょい大きくなって、初めてパチンコ屋に行った帰りには、『釘の読み方』という本を買って深夜まで熟読し、次の日の帰りには、高校の制服の上にジャンパーを羽織っただけという格好でパンチコ屋に突入し、隅から隅の台まで釘の配列を読んだ。今思えば、なんと思うが侭に生きていたことよ。今僕は明らかに成長したが、ただ慎重になっただけではないか。恐がりになっただけではないか。小さい頃、若き日の自分に見習いたいことはあるなと、本日思ったものである。