下の日記で書いたとおり、二軒のお気に入りのラーメン屋はなくなってしまった。だが「お気に入り」とまではいかないけど、「まあイケル」と思っている三軒目のラーメン屋がある。ところがそのラーメン屋も、今年に入ってからいつ行っても休業なのだ。
 というわけで先日、遅ればせながらそのラーメン屋がどうなったのか web で調べてみた。というか「あのラーメン屋に行ってみよう→あらお休みだ」というのを半年間ものんきに繰り返したことが今考えたら馬鹿みたいだ。早く調べろって話。で調べてみたら店舗移転していた。より街中に五百メートルほど移動。おそらく以前より流行っていることだろう。好きなラーメン屋が爆発するラーメン屋疫病神の僕にしてみれば、これは珍しいことだ。
 ところでいくら買って知ったる街でも、込み入った繁華街のど真ん中で新しい店舗を見つけるというのは結構苦労するものだ。いや、そんなに苦労しないかもしれないけれど、とりあえず「新しい店どこかな〜」ときょろきょろすることは間違いない。初めて行く街できょろきょろしてしまうのは結構恥ずかしいが、よく知っている街で一軒の店を探してきょろきょろするのも案外恥ずかしい。他人から見ればどちらも同じおのぼりさんである。
 だが断る! そんな恥ずかしさはどうでもいいので、新店舗があるらしき一画に僕は足を踏み入れた。かなり込み入ったところだ。僕は遥か前方を見たり、右を見たり左を見たり振り返ったり、とにかくきょろきょろしまくった。するとそんな僕に、次々と声がかかった。
「お兄さん、いい女の子いるよー」
「お兄さん、いい女の子いるよー」
「お兄さん、いい女の子いるよー」
 さすがにこんな界隈できょろきょろしまくるのは気が引けたので、駅でうどん食って帰った。さよなら、三軒目のラーメン屋。