音を聴く

奥田民生の『何と言う』は買わずに見送り。近々アルバムが出てそれに収録されるらしいし。M ステで『何と言う』を聞いたけどいい感じだった。全然盛り上がらない曲で、パッと聞いただけでおかしな構成の曲だと見て取れる(聴いて取れる?)。この、「おかしな構成だけど全く盛り上がってない曲」ってのに僕はよくハマルのよね。作曲者のクレジットに見慣れない、でもなんとなく記憶にある外国人の名前があって共作みたいだけど、ニューヨーク関連の人かしら。それを見てからソニーのサイトに確認しにいったけど、今度のアルバムは主にニューヨークレコーディングらしく、おそらくスティーブジョーダンあたりがからんでると思うので結構期待できるかと。正直ここ数年あまり奥田民生の作る曲が好きでなかったんだけど、さっき言った気づかれないように複雑なことを盛り込む姿勢といい、本物たちとレコーディングをしていることといい、いい感じなんじゃないでしょうか。「地味な天才」に戻って欲しい。シンプルな名曲と言われる『すばらしい日々』のサビが変な転調をしていることや、ポップな曲だった『働く男』が A メロ、B メロ、サビが全部 G で始まる異様な曲だったことを知っている人はどれくらいいるんでしょうか。
ちなみにアンディスターマーとの共作という形を取ったときもすごく好き。あのふたりで曲を作るとなると、おそらくお互いにオタク根性をむき出しにしているのではなかろうか。「楽器オタク」「アンサンブルオタク」「ハーモニーオタク」「ビートルズオタク」。残りのレコーディングパターンである、ドクターストレンジラブとの作業は大嫌いです。特にあの古田たかしのドラムが。リズム的な“点”が見えてこないドラムはクソだと思う。