わずかにうまい味

このあいだ行ったうどん&たこ焼き屋に今日も行ってみた。なんだかんだ言って未練たらたらのわたくしなのであった。このあいだ行ったときは日曜日で鬼のように混んでたけど、今日はそうでもなかった。そうでもなかったけど、やはり人気。

実はうどんの味はもう忘れていて、最初のひとくちを口に運ぶときの期待感やらなんやらはすごかったのだけど、食べてみると「あれ、こんなもんか」という感じ。でもまあ美味しいことは美味しい。しっかりとした味だ。関東風のしょうゆうどんと比べて、関西のうどんは味が薄いという話をたまに聞くけど(福岡うどんは関西風です)、それは本当に美味しい関西系のうどんを食べたことがない証拠だと僕は思う。関西風でも、本当に美味しければ味は濃く感じるのだ。それと逆なのがとんこつラーメン。東京に住んでたとき、よく関東の人に「あんなこってりしたラーメン食べられない」と言われたもんだが、それはほとんどの関東とんこつラーメンが、美味しく作れないのをこってりでごまかしているからですよ。よく同郷の友達と「背油とかありえない!」って言ってた。福岡のとんこつラーメンは関東ほどゴテゴテしていない。

それはともかく。もうひとつのたこ焼きのほうの味は、しっかりと覚えていた。口に入れた瞬間に「ああこの味だなあ」と。昔美味しかった記憶のあるうどんの味を覚えていなくて、あまり美味しくなかったたこ焼きの味のほうはしっかりと覚えていた。つまりそれが、そのたこ焼き屋の特徴。

そこのたこ焼きは変わっていて、例えばたこ焼きのソースというと、黒色の甘い感じのソースが普通だけど、そこのは赤色に近いケチャップみたいなソースなのだ。その時点でちょっとたこ焼き失格って感じがするし、実際そんなにうまいわけではない。でもなぜか、しっかり覚えてしまう味なのよね。ちょっと変で、わずかにうまい味。深夜零時、もうすでに、あの味が恋しくなっている。